FINISHING

仕上げ工程の意味・仕上げ剤の役割

素上げ革や起毛革(ヌバック、スウェード等)を除き、多くの革には「仕上げ」という工程が施されています。これは塗装膜や保護膜によって革を傷や雨や汚れから守り、長期間の使用でも革の性質や特性、美しさを維持するという本来の目的がありますが、近年では素材の「個性化」、「差別化」「高付加価値化」を担う、重要な役割を持っています。また、同じ種類の魚でも、厳密に言えば一匹ずつ異なるように、天然物である革の品質や表情も一枚一枚異なります。この不均質要素を一定に調整する事も仕上げ剤の大きな役割でもあります。さらに傷やスレを目立たなくさせ、素材を有効活用する為に多くのタンナーで使用されています。

また、近年では安価な東南アジア製の皮革素材が多く輸入され、それに伴い色落ちや剥がれ、サンプルとロット生産色が大きく異なる等のクレームも増加傾向にあります。

原因を特定し、各種テストを経て最適な工程や薬品を選定し、加工作業にて承る事も可能ですので、是非ご相談ください。

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